【独習】ゼロから 一歩ずつ 物理の見方・考え方 Home

2023-05-08から1日間の記事一覧

1.8.3 物体が2つのとき (2次元)(問題演習)

ここでは2つの物体を考えましょう。動きを考えたい物体が2つ以上あるときには、”相互作用”が顔を出します。物体が2つ以上あるときには、作用反作用の法則、忘れないようにしてください! 問 図のように、水平面と30°の角をなす滑らかな斜面を持つ質量Mの台A…

1.8.2 物体が1つのとき (2次元)(問題演習)

水平面より30°傾いているなめらかな斜面上に質量$m$〔kg〕の物体をのせ,斜面下方から、斜面に沿って(図の矢印の向きに)$F$〔N〕の力を加えて静止させた。重力、垂直抗力の大きさを指で支える力の大きさFを用いて表しなさい。ただし、重力加速度の大きさを$g…

1.8.1 物体が1つのとき(問題演習)

問1 図のように、天井からつるされた5Nのおもりが下の方に3Nの力で引っ張られた状態で静止している。おもりの上側の糸の張力はいくらか? 解説 これは何となく考えただけでも8Nと答えが出ると思います。しかし、ここでは式をどのように立てるべきかを考えて…

1.8 力のつりあいの問題を解いてみる

力のつりあいの問題を解いていきましょう。 基本的には、物体が静止している場合に、ある力(例えば指が押している力)の大きさを求めましょうという問題が出題されます。 今まで学んできた、力の見つけ方や座標の取り方、力の分解、さらには作用反作用の法…

1.7 力のつりあい

ここでは、今まで学んできた力の性質を応用し、静止している物体にはたらく力の様子について考えてみます。 1.1.1 力のつりあいとは? 運動会で行う綱引きをイメージしていただければよいと思いますが、両チームが同じ力で引き合っているとき、綱はどちらに…

1.6 力の合成、力の分解 と その方法

ベクトルである力では、小学校以来学んできた単純な足し算は通用しないということを見てきました。ここでは、ベクトルの足し算についてもう少し詳しく見てみます。 力の合成 まずは、2人でものを持つときのように、「力を合わせる」方法を学びましょう。力…

1.5 絶対に迷わない力の正しい見つけ方

力学とは、「ある物体」の動きを「その物体にはたらく力」によって明らかにしようとするものですので、「ある物体」にはたらく力を正しく見つけられなければ、その物体の運動を正しく示すことはできません。また、「ある物体」にはたらく力と「ある物体」以…

1.4 力の分類と力の種類

力には様々な種類があり、それぞれに特徴があります。例えば重力や垂直抗力といったものです。ここでは、簡単に名前とあだ名、性質を列挙しておきます。必要に応じて補足を加えていきたいと思います。 力の名前 あだ名として用いることが多い文字 特徴的な性…

1.3 ベクトルである力を、どう定義し、測り、式に表し、図示すべきか?

ここでは、力の定義(言葉での表し方)、測り方、式での表し方、図示の仕方などを学びましょう。 教科書的な説明が続きますが、主観を排し、客観的な議論をするためには、認識を合わせるためにきちんと説明しておきます。きちんと認識を合わせた上で、その上…

1.2 作用反作用の法則とは何か?

もう一つ、直観と反しているかもしれない重要な法則を紹介します。ニュートンの運動の第三法則、または、作用反作用の法則と呼ばれる法則です。 作用反作用の法則 二つの物体A、Bがあり、物体Bを物体Aが押しているとき、必ず、物体Bが物体Aを同じ大きさで反…

力と力のつりあい について

力学の肝は「ある物体の動きは、その物体にはたらく力によって決まる」です。この章では、まずは力について学びます。 力と力のつりあいについて 目次 1.力がベクトルであるとはどういうことか? 2.作用反作用の法則とは何か? 3.ベクトルである力を、ど…

力学

「ある物体の動きは、その物体にはたらく力によって決まる」が力学の肝 物理学や、今回学ぶ力学とはどのような学問なのでしょうか? 物理学は、実験や観察をよりどころにしながら、自然の性質、法則を解き明かそうとする”自然科学”の中の一つの分野です。 そ…

1.1 力がベクトルであるとはどういうことか?

力については、生活の中で知っていることも様々ありますので、ここでは、力を考えるうえで、一番大きな変更点をつかみたいと思います。力の、とても不思議な性質です。 力の足し算 次のような状況を考えてみましょう。2人で約10kgの荷物を持っています。 仲…