コラム 「運動量」と「エネルギー」は兄弟?その1
「運動量」と「エネルギー」は兄弟のようなものです。
エネルギーと仕事の関係が次のように表されていたことを思い出しましょう。
「物体のエネルギーの変化は、物体がされた仕事に等しい」
これは運動量と力積の関係にとても良く似ています。
「物体の運動量の変化は、物体が受けた力積に等しい」
なお、その導出もとても良く似ています。エネルギーの際には、運動方程式の両辺に$x$を掛けて、右辺を仕事$F\times x$にすることから始めました。
(導出の仕方を思い出そう)
運動方程式の両辺にを掛けて次の式を得ます。
$$ma\times x = F \times x$$
運動の向きに一定の力を受けている物体は等加速度直線運動をするので、公式$v^2-v_0^2 = 2ax$を用いることができます。このの部分を左辺に代入すると、次の式を得ます。
$$m{\frac{v^2-v_0^2}{2}} = F \times x$$
$$\frac{1}{2}mv^2 -\frac{1}{2} v_0^2= F \times x$$
左辺は運動エネルギーの変化、右辺は仕事を表すので、「物体のエネルギーの変化は、物体がされた仕事に等しい」が言えます。
※ここでは、一直線上を運動している物体が一定の力を受ける状況を考えました。
運動量保存則 目次
2.2.「物体の運動量の変化は、物体が受けた力積に等しい」とはどういうこと?
コラム 「運動量」と「エネルギー」は兄弟?その1(⇐今ここ!)
3.1.運動量保存則はなぜ成り立つのか?