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熱力学 はじめに

 蒸気機関ガソリンエンジンなどのように、熱を使って仕事を行うための機関を"熱機関"といいます。1700年代に初めて作られた熱機関では、熱エネルギーの0.5%程度のみが仕事として利用されていたといわれています。99.5%は無駄に使われていたということです。しかし、現代では、ガソリンエンジンのエネルギー効率も30%~40%といわれており、技術の進化がうかがえます(それでもまだ多くのエネルギーを無駄に使ってしまっているようです)。

 しかし、そもそも熱機関とは、どのような原理で熱エネルギーを仕事に変換しているのでしょうか?そのエネルギー効率は、計算できるものなのでしょうか?それとも実験的にしか求まらないものなのでしょうか?

 この単元では、簡単な熱機関を例に、熱機関のエネルギー効率を求める方法を探っていきます。その中で、物理の教科書に出てくる様々な知識を扱っていきます。この単元を一読して、全体のイメージをつかみ、必要に応じて教科書や問題集に臨んでください。

 本単元の構成は次の通りです。

 

 熱力学 目次

 熱力学 はじめに (⇐今ここ!)

 1.熱機関、熱効率とは?

 2.気体の状態方程式

 3.熱機関の仕組みの簡単な具体例

 4.熱機関を理解するための一歩目

 5.気体分子運動モデルによる理解

 6.ポイントのまとめ

 7.演習問題 解説